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生理食塩水

seirisyokuennsui 体液、特に血漿との浸透圧に等しく(=等張液に)調整されている塩水。
人体の浸透圧として調整されている濃度は0.9%
輸液 補液 注射溶剤の希釈 皮膚、粘膜、創傷面等の洗浄および医療器具の洗浄に使用される。
人体内外への使用があるため(点滴、静注、皮下など)生理食塩水は無菌。

プライミング


血液回路および透析膜内の洗浄および空気を等張液で置換するコトを指す。
人体への空気混入は危険な為、必ず行う。

コンソール(透析用患者監視装置)

sonsoul

透析用患者監視装置のことを”コンソール”と呼びます。 
透析装置には ”個人用”と”多人数用”の2通りの患者監視装置があります。
最近では 多人数用患者監視装置をコンソールと呼ぶニュアンスが強いかもしれません。

。 透析液供給装置で、RO水、A液とB液が決められた濃度で作成され、それが各透析装置(コンソール)に送液される。 ここでの透析装置(コンソール)自体は透析液を作成しているわけではなく、あらかじめ調節された透析液が流れてくるので 決まった量をダイアライザー内に送液したりその濃度を監視したりする。 透析を行う上で必要な装置を有しており、血液ポンプや気泡検知器、漏血検知器、除水制御、圧計など備えている。

送液図

また 透析装置自身がA液とB液から濃度調整して透析を行うことができるものを”個人用透析装置”と呼びます
多人数用と同様に基本的な監視機能を有していますが、装置自身で濃度調整を行うことができるので患者の個々に合った透析液を選択することができます。 RO水と電源が確保できれば透析を行う場所を変えることも可能。
ただ透析液を調整するため槽や濃度計を持つため、多人数用よりも高額といえる。

陽圧

陽圧の図

意味  :ある物体に対して外部から圧力が加わっていることを陽圧と言いま
     す。

左図では容器内の空気を押す。空気が押されると、ボールが空気に押される。
つまり 「このボールは陽圧を受けている」ってことになります。
しかし、外部の圧力に潰されずにボールが球体と保てているのはボ
ールの中にある空気がそれよりも高い陽圧があるためです

陰圧

陰圧の図

意味  :ある物体が持つ内部の圧力よりも低い状態を陰圧と言います。


左図で説明すると 普段、ボールが球体を保てているのは、ボールの中の空気がボールの内面を圧で押しているからです。
陽圧に対して真逆の圧力が加わった圧力と言えます。
そのため、ボールの球体を維持している内部の圧力 と外部から引っ張られる圧力によってボールはさらに膨らみます。
その陰圧がとても強ければボールは破けてしまいますね。

コラム

血液に含まれる血球(赤血球など)も同様に言え、普段、血圧と云う陽圧にさらされています。
血球は陽圧に対して強いですが、逆に過度の陰圧に対してもろいため注意が必要です。
透析中の脱血不良による血液ポンプの陰圧には注意しましょう。

チャンバー

チャンバー

送液用のライン内に混入した空気を、それ以上先に送らないように溜めるためのもの。
 その溜めた空気を逃がしたり、チャンバー内の液面を調節することができるラインがある。
またチャンバー内の空気を利用して圧を測定する。
空気以外に血栓などもチャンバー内にあるフィルターで流れなくする工夫がされている。
そのフィルターには種類があり、コーン型やメッシュ型がある。

ダイアライザー

ダイアライザーイメージ図

ダイアライザー内の中空糸を隔てて間接的に透析液と血液が触れ、拡散、濾過等の原理により血液内の老廃物や水分等を除去する為のもの。

ダイアライザーは赤と青で色分けされているが、特に上下の区別はなく 接続時にカプラーから流れる透析液と向流であれば上下逆でも問題なく透析は行える。
※向流:向かい合って流れる  (血液と透析液がすれ違うように流れる)

コラム

ダイアライザーにはドライタイプとウェットタイプがあります。
ウェットタイプは出荷時には、すでにダイアライザー内に保護液で満たされていますが、ドライタイプ には保護液で満たされていません(中空糸に保護液が塗料されてはいる)。
特性は、いろいろ言われるが、運搬にかかる費用や、局所地帯での凍結などでドライタイプが標準として 扱われている。

3Pコンセント

3Pコンセント

医療機器は基本的に3Pコンセントを採用している。これは、本来流れるべきではないルート に電流が流れてしまっても、三本目のプラグ(アース)に流れるようにして人体への電気的障害を抑えることが目的である。




コラム

3本のプラグの中でアース線が一番長いのは知っているでしょうか?。
その理由は差し込む時に、アースが一番に接続されて、またコンセントを抜くときは3本の中で 一番最後にアースが抜けるからです。
医療機器を使用する、その瞬間から電気的な危険性を抑えることができるのです。

※アースは、どのルートよりも抵抗値(接地線抵抗)が低いことが条件と言えますね。
もし、アース線の抵抗値が高いと、そこに漏れた電流が流れずに、他の抵抗値が低い方へ 電流が流れてしまうことになり、人体に流れてしまう可能性が出てくるので危険となるのです。

他にも 余談ですが。
交流コンセントは ちゃんと100Vと0Vに別れているのです。 
詳しくは、別の機会で・・・・
今後 随時更新予定です。取り上げてほしい項目があればメールでお知らせください。
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