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Qプライミングは必要ですか??

(学生 Y.Sさん 兵庫県)他 複数より

A 絶対にプライミングは必要です

プライミングの目的は、血液回路と透析膜(ダイアライザー)の洗浄と空気の除去を主の目的にあたります。
また同時に血液回路内やダイアライザー内の破損や異常の有無等も同時に確認することもできるのです。

血液回路やダイアライザーは製造過程や滅菌工程でさまざまな加工がされています。 その工程の中で不純物が内部にあることがあります。

またダイアライザーの中空糸を保護するために保護剤が塗料されていたり充填液があったりします
血液回路では可塑剤として使用されているフタル酸‐ジ‐エチルヘキシルが溶出したりします。
やはりこれらも生体への影響を考えると十分に洗浄を行ったほうがよいといえるのです。

特に気を使わなければならないの空気の除去です。

空気が生体に混入することは塞栓症を引き起こしたりします。

少量の気泡は血液中に溶け込むことができるので容認できるのですが多量気泡混入は、血中に溶け込むことができずに、空気はシャントを通じて心臓から肺動脈へ移行します。

しかし,気泡は毛細血管を通過できずに塞栓症を来します。
そのため、空気の除去に関しては、とくに慎重になって行う必要があるといえます。



なお、プライミングを行うにあたっては、患者の血液に触れるので浸透圧を等張にしておく必要があります。
浸透圧が異なれば溶血などの問題起こるためです。

プライミングは重要な意味を持っていますので、しっかり理解しておく必要があります。

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