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Q不均衡症候群について・・・・

(看護師 K. Mさん 兵庫県)より


A 透析による浸透圧の格差によって脳浮腫を来すことで起こります。

不均衡症候群を呈すると 頭痛(気分不良)、血圧低下、筋肉痙攣(こむら返り)、失見当識などの症状が一般的に表れるそうです。
透析を施行すると老廃物をはじめとする様々な不要物質が除去され、また電解質等は是正されます。


しかし、血液中の老廃物や不要物質の除去を行っても、細胞内の毒素はすぐに取り除くことはできません。

透析は血液と透析液が間接的に触れることで血液を浄化しているのですから・・・・

透析の施行により細胞内の毒素は、第一に細胞外である血液などが浄化されて、少しずつ濃度差によって分散されていき細胞内の毒素が薄くなっていきます。







しかし、特に脳は重要な組織です。そのため、毒素を極力入れないようにする仕組みである血液脳関門があります。









しかし、その血液脳関門のおかげで逆になかなか脳から血液への毒素が抜けにくい現象が起こってしまうのです。
その事由により、脳細胞と血液の間に濃度差を生まれ、浸透圧が脳の方へ傾いてしまいます。

毒素の通過性は悪いけれども、水の通過性は悪くないため移動がスムーズにできる。

すると、血液側から脳の方へ水が移動し、脳浮腫(脳圧が上昇)になってしまいます。 しかし、頭の骨は固いので膨らんだりしません。その過剰に入ってきた水は脳を圧迫することになります。

結果、脳を圧迫されることで様々な症状を引き起こす原因になるのです。

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